1歳未満の子猫に多く発症し、治療しなければほぼ死に至る重篤な感染症ですが、当院で抗ウイルス剤による治療を開始した2020年以降、約270を超える治療例があるうち、約90%が元気に回復しています。(※2025年3月現在)
FIPとは、日本の多くの猫が持っている感染しても無症状な「猫腸コロナウイルス」(人のコロナウィルスとは別物)というウイルスが突然変異し、毒性の高いウイルス「猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)」になり、全身の至る所で炎症反応を起こさせる病気です。 FIPの症状としては、発熱(抗生物質の治療に反応しない)、胸水がたまって呼吸が苦しそう、腹水がたまりお腹がふくらむ、下痢や嘔吐が続く、便が出ない(腸閉塞)、けいれん発作、歩行のふらつき、意識障害、目が赤い・白くなる、などウィルスの傷害場所により様々な症状を示します。
当院では、「FIP専用相談LINE」を設けています。 FIPについて、ご相談がある方は、お気軽にご相談・来院ください。
まず、病気を特定するために、血液検査(血球+化学検査)、超音波検査=エコー検査(腹部、胸部)、レントゲン検査、細胞診検査、可能ならCT検査など。全身をくまなく検査して、ウイルスを発見する必要があります。
ひとつの検査で100%診断できる専用検査はありません。検査結果と身体所見を加え、総合的に判断するのが通常の方法です。そのため、FIP症例を診断した経験値が役に立ちます。
2019年以降、回復が見込める治療薬による治療実績が報告され、当院ではFIP治療に有効な2種類の治療薬を用意しています。ただし、重症例の場合、一刻でも早く治療を始めないと薬の効果を見る前に亡くなることもあります。したがって、いかに早く症状を見つけ、早く診断し、早く治療に入れるかが生存率に関わってきます。様子が変だと思ったり、触って発熱していたりするなどに気がついたら、すぐに当院に連れてきてください。猫、特に子猫の飼い主さまにはFIPという重篤になると怖い病気があって、早期発見で命を救うことができること、そして当院では多くのFIP症例を扱い、猫たちを元気にさせているという経験があることを、ぜひ頭の片隅に入れておいてください。
・生存率の向上 ・症状の改善 ・早期発見で治療効果が高い
・治療費が高額 ・副作用のリスクがある
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